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1−1 |
「地域ケア会議」の目指すもの |
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加古川在宅介護支援センター |
○ |
妹尾 節子 |
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吉田 志保 |
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加古川市加古郡医師会立加古川在宅介護支援センターが、基幹型として活動を始めて2年目を迎えた。
1年目は、基幹型在宅介護支援センターの基本事業としての
- 介護予防・生活支援サービスの総合調整
- 地域型支援センターの統括支援
- 介護サービス機関の指導・支援を地域ケア会議
を通して行ってきた。
今年度は、それらをさらに押し進め
- 総合調整の為の各種パンフレットの作成
- 成年後見・権利擁護、痴呆、精神的問題を持つケース等多機関が関わるネットワーク作りの為の学習会
- 正しく病気を理解する為の学習会
- 地域ケアを支えている者同士の理解を深める為の交流会
- ケアマネジメントの質の向上を目指した事例研究会
を行った。
今回は、これらの活動を具体的に紹介し当地域ケア会議の目指す方向を確認したい。
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1−2 |
おとしより健康センターが果たしてきた役割と今後の課題 |
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大阪市おとしより健康センター |
○ |
中村 賢二 |
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菅原 幸江/板垣 あい子/高部 和枝/田口 芳恵 |
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当センターは独立型・都市型の介護老人保健施設で、間歇的入所システム(入所退所を定期的に繰り返す)や受け持ち制を導入し老健の理念に基づいた介護を実践してきた。
開設以来13年間、お年寄りや家族を援助してきた中で、ADLの低下で在宅介護が困難となってきた老々介護、失見当と帰宅願望が強く、混乱が見られたが終末期を在宅で過ごせた痴呆介護、家族の介護力に問題はあるが、積極的に介護介入することで、家族の協力が得られ在宅介護が維持できている3ケース、に焦点を当て研究した。その結果、施設を限定し繰り返し入所できるということが本人と家族の安心となり在宅介護を継続できる要因となったと考える。
最近は長期入所を望む介護者が増加傾向にあり、「自宅に帰る」ことが難しくなっている現状もあるが、当センターとしては、関係機関や家族との連携を深め利用者主体のケアを実践し、在宅介護を支援していきたい。
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1−3 |
訪問看護利用者に施行される医療行為の現況と問題点の検討
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−大阪府訪問看護ステーション連絡会調査より− |
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平野区医師会訪問看護ステーション |
○ |
立石 容子 |
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ベル訪問看護ステーション |
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木谷 恵美 |
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すずらん訪問看護ステーション |
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稲本 理恵 |
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サンガーデン訪問看護ステーション |
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高橋 三恵 |
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ひらかた聖徳園訪問看護ステーション |
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神山 欣子 |
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東和会訪問看護ステーション |
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清水 ミユキ |
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【目的】
訪問看護ステーションは、慢性高齢者ケアを中心とした利用者への看護提供を目的として開設され10年が経過したが、いくつかの点において、事業開始前に予想された状況と、開始後の現状との非整合性が指摘されている。特に看護師の行う医療行為や関連処置の制限については、社会通念上妥当性を欠くものや、利用者の損失に繋がるものなど、多くの問題点が提起されている。これらの妥当性の検討のためには、現状の把握が必要不可欠であるため、大阪府下の訪問看護ステーション270施設を対象に医療行為及び関連処置の施行状況を調査したので報告する。
【結果】
約30%と多数の利用者が、医療機器を在宅で使用しており、2種類以上の医療機器使用者も35%以上認められた。また、看護師が在宅で行う医療行為は、膀胱洗浄、褥創処置、膀胱留置カテーテルの交換の順となっていた。 |
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1−4 |
胃瘻から嚥下食開始を試みて −食べることへの意欲− |
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鶴見老人保健施設ラガール |
○ |
斎藤 まゆみ |
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下條 富美子 |
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人間にとって口から食べる行為は生きるうえで必要不可欠なものであり、生きる意欲につながるといえる。しかし高齢者の場合、老化により身体機能が低下するとともに、脳血管疾患などに罹患する頻度が高く、摂食、嚥下障害が出現しやすいと言える。当老人保健施設でも経口摂取困難の為、胃瘻造設され、注入食となっている入所者が何人かいる。そのなかで生理的欲求の一つである<食べたい>ということを訴え続け、意欲的に嚥下訓練をし、嚥下食を自力摂取できるようになった老人性痴呆症の人がいる。嚥下障害のレベルだけでなく如何に意欲があるかが結果を左右するという良い例であるので報告する。 |
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1−5 |
経口摂取を続ける為に −栄養士の取り組み− |
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鶴見老人保健施設ラガール |
○ |
恒藤 千恵 |
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下條 富美子 |
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当施設ではできるだけ長く経口摂取できるように、嚥下食を2年前より開始している。
現在嚥下食の割合は、全食事数の2割程度をしめている。入所者の食事時を毎食チェックしていて、介護度及び痴呆度と食事形態の間には何か関連があるのではと感じていた。そこで入所者を対象に介護度、痴呆度と食事の形態を調べてみたところ、介護度、痴呆度ともに高くなると嚥下食、注入食が増えるという傾向がみられた。それでインテークにより入所者の介護度、痴呆度の情報が事前に得られるので、栄養士は入所当日より個人に適切な食事を予測し提供することができる。又言語聴覚士と協力して個人に対応した食事を用意し、結果として注入食から嚥下食、刻み食とアップした例も数例ある。食事が経口摂取できることによりQOLの向上にも役立つ。今後は嚥下食の種類を増やし、食事する意欲や食事が楽しみとなるよう工夫していきたい。 |
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1−6 |
ゾーンディフェンス医療とプライマリ・ケア効果(続報) |
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−ビデオで見る「ゆめ病院」システムの実際− |
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和歌山県伊都医師会 |
○ |
玉井 敏弘 |
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小西 紀彦 |
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田中 敬造 |
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伊都医師会では、地域医療の在り方を見直し地域医療高度化を目標とした「ゾーンディフェンス医療」を掲げ、従来の、患者個人と疾患別専門医という「点と点医療」ではなく、医師会全体で患者ケアを行うバーチャル・ホスピタル「ゆめ病院」を構築し運用を開始した。運用方法は、医療圏内共通の患者IDとその診察券を用いて患者医療情報の共有である。診療医に診察券を提示することで医療情報を瞬時に共有し治療に役立てようとするものである。このインターネット上のバーチャル・ホスピタル「ゆめ病院」と言う「実態のない病院」を平成14年度の当医師会定例総会で一般会員に紹介する目的で会員の協力を得てこのビデオを作成した。 |
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1−7 |
ゾーンディフェンス医療とプライマリ・ケア効果(続報) |
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−「ゆめ病院」システムの運用報告− |
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和歌山県伊都医師会 |
○ |
倉渕 信哉 |
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小西 紀彦 |
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田中 敬造 |
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伊都医師会では、地域医療の新しい取り組みとして、バーチャル・ホスピタル「ゆめ病院」を構築、運用している。
運用方法として、医療圏内共通の患者IDとその診察券を用いて患者医療情報の共有であり、診察券の所持自体に患者合意意思表示を意味付ける医療情報と診察券の提示の有無に関わらない常時共有医療情報(薬剤の禁忌情報、薬剤アレルギー情報や既往歴等)を設けることで日常医療に利用している。
患者は診察券の提示を行うことで、重複検査や薬の飲みあわせなどが回避され、より高度な医療を受けられることが可能となる。
救急受診時などには、診察券の所持は迅速な治療につながるものと考えている。
今回3,050名(7月31日現在)の登録患者について、実際の医療現場での経験について報告する予定である。 |
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1−8 |
KAD−NET(門真保健医療福祉情報ネットワーク)の開設とその維持・管理について |
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門真市医師会 医療情報委員会 |
○ |
寺西 強 |
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外山 学/辻川 覚志/香西 孝純/金子 卓嗣/西川 覚/津本 洋一/長瀬 眞一 |
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市民の立場からみると、保健医療福祉のサービスや情報は、種々の機関から個別に提供されている。介護保険制度も加わり、適切な情報の取得はこの情報化時代にあっても必ずしも容易ではない。
そこで、門真市域の保健医療福祉介護に関する確かな情報を一元化して提供すべく、門真市医師会が牽引・調整役を担い、同歯科医師会、同薬剤師会、門真市、くすのき広域連合門真支所、門真府民健康プラザと共同で、ホームページ(HP)KAD−NETを2000年4月に開設した。
基本的にはリンク集であり、構成各団体HPの保健医療福祉介護に係わるコンテンツをKAD−NETに登録し、トップページから直接リンクを張るとともに、又戻ることができる仕組みになっている。運営は無償で、各団体の担当者からなる委員会で3ヶ月ごこに必要な事項を協議している。内容の更なる充実とより広範囲の情報を発信し、多くの方に利用してもらうことが今後の課題である。 |
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1−9 |
三師会と市の共同による、老健法健康手帳のリニューアルについて
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門真市医師会 地域医療合同委員会 |
○ |
外山 学 |
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寺西 強/西川 覚/中竹 伸佳/室谷 昌弘/長瀬 眞一 |
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門真市医師会では、市、歯科医師会、薬剤師会と共同で、健康手帳の改訂を行った。
その第1の特徴は、個人医療情報を本人が管理(コントロール)する、情報化時代の標準的概念を先ずアナログで具現化したことである。老健法の規定による各記録欄をひとつにまとめ、罫線と升目の頁を大幅に増やしたことで、かかりつけ医や連携医はもちろん、本人や保健医療福祉介護の多様な職種が経時的に書き込める情報共有機能を持たせた。いわゆる連絡帳的に使えるが、様々な情報を集中させ、一歩進んで一種のカルテ共有となることを目指している。
第2の特徴は「かかりつけ医と作る病歴欄」や、生と死そして予めの意思表示について、相談しながら考えることを勧める頁など、かかりつけ医の関わりを明確に組み込んだことである。まだ発行部数も少なく実際の利用はこれからであるが、今後もそれぞれの立場からの評価をフィードバックして煮詰め、より良いものにしていきたい。 |
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1−10 |
堺市における小児夜間救急について |
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堺市医師会 |
○ |
小林 久和 |
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片桐 真二/高田 直樹/日下 高志/玉井 良胤/藤田 環/樋上 忍 |
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堺市において医師会、勤務医、行政が協力することにより、平成13年11月に小児夜間救急が開設された。堺市救急医療事業団が実施主体となり、平日午後9時から午後12時まで(準夜帯)、土日祝日は午後6時から午後9時まで(前準夜帯)と準夜帯で診察を行っている。診療体制は小児科担当医師2名(ただし前準夜は1名)である。患者数は前準夜平均49人、準夜平均25人であり、年齢別では2歳までで約50%を占めた。地域別では市外患者数が約13%であった。本事業の実施により市内および近隣地区の患者ニーズに応えられており、さらに初期と二次救急の区別をすることで、病院は本来の二次救急患者の診療に専念できる。今後運営が順調になるに伴い近隣医療施設への配慮も必要である。今後は出務医師の老齢化も考えマンパワーの確保が必須である。将来広域での体制作りが必要で、近隣医師会および各病院の医師の協力が必要である。 |
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1−11 |
かかりつけ医はどこまで増やせるか |
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−世論調査と医師会員を通じた調査から− |
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大阪府医師会調査委員会 |
○ |
南 克昌 |
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大阪府医師会 |
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寺西 伸介 |
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鈴木 隆一郎/前久保 邦昭/大北 昭/植松 治雄 |
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【概要】
平成13年4月に20歳以上の大阪府民を対象に「保健・医療・介護に関する意識調査」を実施したので、府民の中で、かかりつけ医を持つ人をどこまで増やせるのかということについて、報告する。
【結果】
調査は施調査会社を通じて実施したエリアサンプリング(以下エリア)、医師会員の医療機関を通じた調査(以下医師会)の2通りで実施。エリアでみると、平成7年には、かかりつけ医を「決めている」人が56.3%であったのが、平成11年には59.6%、同13年には65.8%と約10ポイント伸びていた。一方、医師会分では、平成7年が74.4%、同11年、13年が73.9%、76.4%と微増にとどまっていた。
【まとめ】
医師会調査結果をみる限り、かかりつけ医を「決めている」人は70%半ばで安定しているが、エリア調査結果では、まだ60%半ばであり、今後、医師会においても、この差を埋めるべく努力を傾けていく必要がある。
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1−12 |
茨木市域における地域ケア(第8報) |
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−かかりつけ医機能に関する現状と課題− |
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茨木市医師会 |
○ |
熊谷 直樹 |
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中島 廣明/中村 育子/山本 達雄/石田 丈雄/上原 秀和 |
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徳永 五輪雄/吉原 正道/辰見 宣夫/樋田 之宏/岩永 啓 |
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大阪府茨木府民健康プラザ |
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永井 仁美 |
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加納 榮三 |
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【目的と方法】
茨木市医師会では、平成5年10月からかかりつけ医機能を充実させる目的で、在宅療養協力医登録システムを構築し、かかりつけ医を持たない市民に対して登録協力医を紹介し、日常診療を支援してきている。
今回、われわれは平成14年2月に実施した「かかりつけ医」に関するアンケート調査で、茨木市域におけるかかりつけ医の認知度、かかりつけ医の有無等、地域における市民が、かかりつけ医をどのように選択するのかについて設問の回答を用いて、かかりつけ医機能の現状と課題を検討した。
【調査対象と回収状況】
本調査は、茨木市内の医療機関を訪れた満20歳以上の患者に、医療機関を通じて回答を依頼した。また、広範な意見を収集するため性別、年代が偏らないよう標本を配分した。茨木市民全体を代表するものにはならなかったが、有効回収は設定標本の70%に達することなどから、来院患者の平均像や平均的意見が示されているものと考えられる。 |
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1−13 |
阪神大震災被災者健康相談から学んだもの |
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たかもと共立診療所 |
○ |
糸賀 孝子 |
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高本 英司 |
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阪神大震災から既に7年7ヶ月が経過した。第13回(1999年)プライマリケア学会・近畿地方会で報告(神戸市内仮設住宅、復興住宅医療訪問をとおして確認されたコミュニティ・センター拡充の重要性)後も、復興住宅と住環境の変わるなか健康相談を続けてきた。
「一人も孤独死をださないように」と思いながら関わり続けてきたが、劣悪な環境の中で数人の孤独死を経験した。被災状況の聞き取りから始まった健康相談もさまざまな職種が関わり、風呂場、入り口段差、食事内容の改善など被災者にも喜ばれる取り組みができた。この訪問活動の中で生活の実態を知り改善していくスタンスを学んだ。復興住宅転居後の状況を概括しながら報告したい。 |
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1−14 |
更年期障害のプライマリ・ケア |
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(医)假野クリニック |
○ |
假野 隆司 |
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加納 万里子/古殿 正子 |
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【研究目的】
更年期治療を希望して来院した50例の各種要因を解析して現代の更年期障害の実像を明らかにすること。
【方法】
初診時の月経の状況、Kupperman指数・SRQ−D、来院の動機、FSH、LH、estradiol値、希望治療、漢方薬の「証」、最終的に行った治療などを調べた。
【結果】
平均年齢は53.2歳で、閉経例が62.0%であった。来院の動機は愁訴改善が86.0%を占め、心身症症状を訴える例が少なくなかった。希望治療はHRTより漢方治療の方が高率であったが、「医師に任せる」が過半数を占めた。愁訴の内分泌依存症などからHRT適応は51.0%であった。
【結論】
更年期障害は閉経後に愁訴の発現をもって自覚することが多く心身症型の比率が高くなってきている。治療に対しては欧米のような老化予防の意識は低いが以前よりHRTに対する拒否感は弱くなっている。HRTと漢方療法の適応は拮抗している。 |
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1−15 |
高齢者の健康をサポートする口腔ケア |
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中央区南歯科医師会 |
○ |
嶽北 佳昭 |
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近年、医療の分野ではメディカルデバイス感染症が社会的な問題を含めてクローズアップされています。われわれ歯科の領域では、義歯もこのような医療用器具と同様に、微生物のリザーバーとなる可能性があります。手入れの行き届かない義歯の表面には、バイオフィルムであるデンチャープラークが形成されます。そして義歯をはじめとする歯科用装置が微生物の温床となり、感染症を引き起こしているとするなら、それはデンタルディバイス感染症というべきでしょう。
口腔内の微生物が関連する全身疾患として、誤嚥性肺炎に関心が高まっており、プラークコントロールがこのような感染症を予防するために効果があると認識されつつあります。高齢者の健康をデンタル・デンチャープラークコントロールから感染症へ、そのための口腔ケアへ、言い換えれば、口腔内の健康から全身の健康をとらえて、これからの高齢者の健康をサポートする口腔ケアを考えたいと思います。 |
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1−16 |
施設入所者における消化管内視鏡検査施行例について(第2報)
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健正会 浜崎医院 |
○ |
濱崎 尚子 |
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介護老人保健施設はまさき1 |
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濱崎 憲夫 |
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介護老人保健施設はまさき2 |
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松岡 建造 |
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浜崎医院 |
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濱崎 寛 |
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樫本 康生/橋本 信吾/丸田 和弘/志水 佳代子/井田 京子/浜脇 豊子 |
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浜崎医院は19床を有する診療所であり、160床の介護老人保健施設を併設している。老人保健施設に入所中の高齢者の腹痛・吐血・下血などに対し、内視鏡検査を必要とすることが多いが、術中・術後のリスクを危惧される場合がしばしみられる。しかし、浜崎医院ではインフォームドコンセントを十分に行い、前投薬を症例により工夫し、家族の立ち会いのもと内視鏡検査を積極的に施行し、現在に至るまで合併症を起こした症例はない。
内視鏡検査は隣接の浜崎医院にて施行しており、内視鏡検査を導入以来、上部21836例、下部3538例の症例を有している。
施設入所中において(平成8年5月より平成14年8月)内視鏡検査を必要とし、前投薬を工夫して迅速な診断・治療ができた症例について報告する。 |
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1−17 |
心血管事故の予測因子としての白血球酸化ストレス |
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大阪市立大学医学部総合診療科 |
○ |
安成 憲一 |
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津村 圭/中村 志郎/森村 美奈/新藤 光郎/浅田 章 |
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白血球の酸化ストレス、特に好中球および単球の酸化ストレスを測定し、それらが心血管疾患の危険因子となりうるかどうか検討した。参加者は文書による同意をとった529人であった。白血球の酸化ストレスはフローサイトメトリーにて測定した。心不全、心筋梗塞、脳卒中をエンドポイントとして、1年間の前向き研究を施行した。多変量解析では好中球の酸化ストレスと関連しているのは、平均血圧およびヘモグロビンAlcであり、単球の酸化ストレスと関連してるのはCRPであった。追跡期間中56例の心血管事故が起こった。比例ハザード分析では、独立した危険因子は好中球の酸化ストレス(ハザード比1.465、95%信頼区間1.201-1.778)および単球の酸化ストレス(ハザード比1.282、95%信頼区間1.060-1.551)のみであった。白血球の酸化ストレスは、心血管病変の独立した危険因子であることが示唆された。 |
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1−18 |
平成13年度における和歌山市・海南地域産業保健センターの活動状況
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和歌山市医師会 |
○ |
中山 恒夫 |
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森 喜久夫/今川 康夫 |
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和歌山市・海南地域産業保健センター |
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橘 忠義 |
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水谷 哲雄 |
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平成9年に開設された当センターは、訪問指導を主に活動しており、相談者数は毎年順調に増加し、平成13年度では1539名であった。同年度に訪問した事業場は57社で、継続している事業場では従業員の健康管理の一助になりつつあるが、作業環境管理等についてはなかなか指導できないのが現状であった。活動の概略としては、訪問指導の実施、相談窓口の開設、運営協議会及び問題協議会の開催等である。活動の主力である訪問指導の内容は、定期健康診断結果の事後措置(有所見者のフォロー等)が中心となる。相談内容の内訳としては、総件数2894件のうち、高脂血症が570件(20.0%)と過去2年間と同様に最も多く、次いで肥満、肝機能異常、高血圧、糖尿病が上位を占めた。フォローできた有所見者(612名)のうち、前年度より改善の見られた者は105名(17.2%)であった。今後は、訪問する事業場を少しでも増やし、当センターの活動をより推進する所存である。 |
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1−19 |
大阪市南医師会医療救援隊30年の活動状況 |
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大阪市南医師会 |
○ |
田嶌 考治 |
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政山 功一/永井 博敏/假野 隆司/大島 久明 |
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大阪市南医師会では、医院、診療所内で偶発するショック事故などに対処すべく、また会員の相互扶助、医事紛争への拡大防止の観点から、約30年前に医療救援隊を編成し、今日まで活動を継続している。
今回、
- この30年間に生じた事例の報告
- 隊員編成、整備薬剤および機材
- 地区歯科医師会、薬剤師会との連携そして今後の課題等について述べたい。
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