地元の南医師会に所属している医療機関に対し「南医師会員の証」を交付し、患者さんの目に触れるところに貼っていただいています。
診療科目は、患者さんにとって病気になったときに医療機関にかかるための最大の情報源であります。医療機関が標榜する診療科目は、医師法では自由標榜制でありますが、医療機関の診療科目の表示は、医師会が社会責務として適正化すべきと思います。
そこで、南医師会に入会する医療機関が標榜する診療科目を、その医師の医療実績に基づいたものしか認めませんでした。本年はこの自主規制を行って28年間が経過しており、この事実と実績を私の会長引退を機に「南医師会員の証」を設け、公表することにしました。
この歴史に基づく標榜科目制度は、法的に自由に診療科目を標榜できる我が国ではおそらく当医師会のみではなかろうかと思います。これは南医師会で最も誇れる地域貢献だと思います。
このことをたまたま耳にした毎日新聞の記者が新聞紙上で大きく取り上げてくれました。(平成17年3月13日朝刊)その記事を読んだある弁護士さんから、法的には自由標榜制であるのに何を根拠にそのような規制をしたのか、例えば、医師会の定款で規程しているのか等、書面での問い合わせがありました。法的には最もな疑問だと思いますが、これは医師会が患者さんや住民の方々のために社会的責務として28年前から実行してきたもので、歴史のあるものであり、それ以前に入会した会員の先生方にも説明し、納得していただいているものであることを説明しましたら、それは大変素晴らしいことだとお褒めをいただきした。
いずれにしましても合法的であっても社会通念上適切であるものにたいして恐れず住民のために行動できたことは大きな誇りであります。
これからも地域医療の充実のため、区役所、保健所、社会福祉協議会、大阪市おとしより健康センター等と協力しながら頑張ってまいります。
住民の皆様のご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。
顧問・大島久明
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